2010年09月08日

法隆寺釈迦三尊像光背解析 八放射状全方向二段マトリクス その2

図版作成完了しました。マトリクス中央同心円外周に形成される密度の高い交差領域帯上に連続するように如来群が規定されていることは明確であります。光背先端部分の収縮する形状がマトリクス上部放射部中心に向けての収縮に完全な対応を見せております。

下段左右の如来は正確にマトリクス側の仏龕状円弧構成に当てはめられております。その上の二段左右の如来は左右での位置が正確にシンメトリーとはなっておりません。また昨日書きましたように最上部の如来は著しく中心軸からずれております。頭光上部宝朱もです。この内、中二段左右如来でのずれについては、意図的選択という可能性をも見ております。というのは、このレベルでの解析を行った全ての仏像にても、意図して巧妙かつ微妙に左右シンメトリーを崩してるとしか思えない具体箇所が確認されているからであります。中二段の如来群の状態において見た目でもその可能性があることが疑われるのです。完全な左右対称位置から若干ずれたマトリクス対応を選択し、像に微細な揺れを与えるという仏師らの意図を考慮に入れる必要があるということです。その着眼は初期マトゥラー派から飛鳥仏まである一貫性を感じるようでもあるのです。ここらは実に微妙な話なので、より考察を深め別途述べるべきでありましょう。

しかし、中心軸上に位置することが妥当と思える最上部如来と宝朱については、この観点を超える不可解を今痛烈に受け止めているところであります。光背最頂部と下段左右如来の三角位置がほぼ正確にマトリクス対応している以上、他の如来だけが不本意な要因でずれたということは考えにくいのであります。そう思うと、やはり最上部如来の中心軸からのずれも、そこに何らかの深意があるのではないかという気もしてくるわけであります。

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posted by コマプ墨田 at 00:34| 仏教関係調査